2025年12月05日
住宅の雰囲気は屋根によって変わります。
新築住宅の施工・リノベーション・リフォームで後悔しないためにも、どの屋根材を敷くか十分検討することが重要です。
アスファルトシングルを屋根に敷きたいと考えているものの、
一体どのような後悔をした方がいるのか気になっている方も多いのではないでしょうか?
屋根材ごとのメリット・デメリットを踏まえ、新築住宅の施工・リノベーション・リフォームのプランを立てなければなりません。
この記事では、アスファルトシングルの後悔だけでなく、相場やメリットなどについて解説します。
新築住宅の施工・リノベーション・リフォームを近いうちに予定している方は一度参考にしてください。
アスファルトシングルとは
アスファルトシングルはアスファルトを主成分とした屋根材。
表面に石粒を吹き付けています。
アメリカでのシェア率が高いです。
人によっては、シングル・シングル葺きの呼び方が聞き馴染みあるのではないでしょうか?

ルーフィングシートに近く、シート状になっている点もアスファルトシングルの特徴に挙げられます。
日本の場合、建築基準法が改正されたことを機に一戸建ての住宅・マンションの屋根にアスファルトシングルが用いられています。
アスファルトシングルの相場
アスファルトシングルの相場は約5,000円/㎡。
商品によって、費用が異なります。
新築住宅の施工・リノベーション・リフォームを行う際、下地や搬入・撤去の費用などが発生するため、人によっては費用が想像以上にかかるかもしれません。
アスファルトシングルのメリット
後悔すると言われているものの、アスファルトシングルのメリットは一体何か疑問に感じている方が多いのではないでしょうか?
主なメリットとして、以下のものが挙げられます。
- 安価
- 軽量
- 施工しやすい
- デザイン性に優れている
- 防水性に優れている
- 防音性に優れている
- サビにくい
- 傷つきにくい
- 落雪対策を行いやすい
メリットを踏まえた上で屋根にアスファルトシングルを用いるかどうか判断しなければなりません。
ここでは、アスファルトシングルの各メリットについて解説します。
安価
アスファルトシングルは安価な点がメリットに挙げられます。
屋根材の費用を安く抑えたいと感じている方はアスファルトシングルを一度チェックしてはいかがでしょうか?

軽量
軽量な点もアスファルトシングルのメリット。
屋根の重量が軽ければ軽い程、地震の際に揺れにくくなります。
施工しやすい
アスファルトシングルは軽量なのに加え、折り曲げても使用できるため、施工しやすい点もメリットに挙げられます。
マンションのエレベーターでアスファルトシングルを運搬することが可能。
デザイン性に優れている
アスファルトシングルはカラーバリエーションが豊富です。
洋風住宅だけでなく、和風住宅にも適しています。
石粒・砂粒によってデザインが変わってくるため、納得のいくデザインを探すことが重要。

防水性に優れている
アスファルトシングルは防水性に優れた屋根材です。
新築住宅の施工・リノベーション・リフォームを行う際、雨漏りによる被害を対策しなければなりません。
防音性に優れている
防音性に優れているのもアスファルトシングルのメリット。
外からの騒音・生活音が漏れるなどの悩みがある方はアスファルトシングルを検討してはいかがでしょうか?
サビにくい
アスファルトシングルはサビにくい点もメリットの1つに挙げられます。
屋根に発生したサビは住宅の雰囲気に関わります。
サビが気になる方はアスファルトシングルをチェックしてください。

傷つきにくい
アスファルトシングルは石粒・砂粒を吹き付けているため、傷つきにくいです。
落雪対策を行いやすい
アスファルトシングルの表面に吹き付けられている石粒・砂粒により、落雪しにくい点もメリットに挙げられます。
雪が降る頻度が少ない地域の場合、雪止め金具を付けずに新築住宅の施工・リノベーション・リフォームを進めることができます。
アスファルトシングルの後悔
アスファルトシングルを屋根に敷くことで一体どのような後悔をした方がいるか疑問に感じているのではないでしょうか?
アスファルトシングルに関する主な後悔は以下の通り。
- 20年前のアスファルトシングルは耐用年数が短い
- 石粒が落ちてくる
- 強風で破損する場合がある
- 施工が不十分な場合はアスファルトシングルが剥がれる
- カビ・苔が目立ちやすい
アスファルトシングルを屋根に敷いた方の後悔を踏まえ、新築住宅の施工・リノベーション・リフォームのプランを検討してください。
ここでは、アスファルトシングルの後悔について解説します。
20年前のアスファルトシングルは耐用年数が短い
20年前のアスファルトシングルは耐用年数が約15~20年。
他の屋根材に比べ、耐用年数が短いと後悔する方がいます。
現在は、耐用年数が約20~25年のアスファルトシングルが多いです。
石粒が落ちてくる
アスファルトシングルに吹き付けられている石粒が落ちてくるのも後悔の1つ。
石粒が落ちた結果、住宅の雰囲気が変わります。
また、雨樋が石粒によって詰まる場合があるので、住宅のメンテナンスを行う際は注意が必要です。
強風で破損する場合がある
アスファルトシングルは軽量のため、強風で捲れる場合があります。
台風などが発生した際、アスファルトシングルが捲れていないかチェックしてください。
強風が吹きやすい沿岸部でアスファルトシングルを用いない業者も存在します。
施工が不十分な場合はアスファルトシングルが剥がれる
アスファルトシングルは釘と接着剤で固定します。
施工が不十分だと、剥がれる場合があります。
接着剤は年数の経過と共に劣化するため、注意が必要。

カビ・苔が目立ちやすい
アスファルトシングルはカビ・苔が目立ちやすい点もデメリットに挙げられます。
日当たりが悪い場所・湿気が溜まりやすい場所に住宅が建っている場合、アスファルトシングル以外の屋根材を用いるかどうかも一度検討してはいかがでしょうか?
アスファルトシングルに発生したカビ・苔は高圧洗浄で落とします。
アスファルトシングルのメンテナンス方法
状態に応じて、アスファルトシングルのメンテナンスを行わなければなりません。
主なメンテナンス方法として、以下のものが挙げられます。
- 屋根塗装
- 屋根修理
- カバー工法
- 葺き替え工法
ここでは、アスファルトシングルのメンテナンス方法について解説します。
住宅に関心のある方は一度チェックしてください。
屋根塗装
アスファルトシングルを保護するために屋根塗装を行う場合があります。
屋根塗装とは、屋根材に塗料を塗り直すこと。
住宅の雰囲気を保つことができます。
屋根塗装は以下の手順で行われます。
- 高圧洗浄
- 下塗り
- 中塗り
- 上塗り
高圧洗浄でカビ・苔などを落とし、塗料の密着性を向上させるのがポイント。
下塗りの際、必要に応じて部分補修を行います。
塗料の性能を発揮するために下塗りだけでなく、中塗り・上塗りを行わなければなりません。
カバー工法や葺き替え工法に費用がかからない点も屋根塗装のメリットです。
アスファルトシングルの状態によっては、屋根塗装で対応できない場合があるので、住宅のメンテナンスを行う際は注意してください。
また、アスファルトが溶けるのを防ぐため、フッ素系塗料・ウレタン系塗料・シリコン系塗料などの水性塗料が用いられます。
屋根修理
屋根修理では、アスファルトシングルの捲れた部分・剥がれた部分を補修します。
アスファルトシングルは薄くて柔らかいため、補修が行いやすいです。
捲れた部分・剥がれた部分を見つけた際は業者にいち早く相談し、雨漏りによる被害を最小限に抑えてください。
カバー工法
カバー工法とは、既存の屋根材の上に新しい屋根材を被せる施工。
廃材を撤去・処分する手間が省けるため、葺き替え工法に比べて費用を抑えられます。
また、工期を短く済ませられるのもメリットです。
手順は以下の通り。
- 棟部部品を撤去
- 雨漏りを対策するためにルーフィングシートを敷く
- ルーフィングシートの上にアスファルトシングルを敷く
- 棟部部品を取り付ける
カバー工法を行うと、屋根の重量が重くなってしまう点に注意してください。
耐震性を低下させたくないと感じている方は葺き替え工法も検討することをおすすめします。
また、下地が著しく劣化していると、カバー工法で対応できないです。
リノベーション・リフォームを行う際、下地の状態もポイントになります。

葺き替え工法
屋根材や下地が著しく劣化している場合に葺き替え工法が行われます。
葺き替え工法は既存の屋根材を撤去した後、新しい屋根材を葺く施工。
以下の手順で葺き替え工法を進めていきます。
- 既存の屋根材を撤去する
- ルーフィングシートを敷く
- ルーフィングシートの上にアスファルトシングルを敷く
- 棟部部品を取り付ける
廃材の撤去・処理を行うため、カバー工法に比べて費用・工期がかかる点がデメリットです。
アスファルトシングルを製造しているメーカー
アスファルトシングルはさまざまなメーカーが製造しています。
多くの方が一体どのメーカーが製造しているアスファルトシングルを屋根に敷けば良いか疑問に感じているのではないでしょうか?
製造している主なメーカーは以下の通り。
- 田島ルーフィング株式会社
- ニチハ株式会社
- 旭ファイバーグラス株式会社
- オーウェンスコーニング
各メーカーの情報をチェックし、どのアスファルトシングルを屋根に敷くか検討してください。
ここでは、アスファルトシングルを製造しているメーカーについて取り上げます。
田島ルーフィング株式会社
田島ルーフィング株式会社は1919年に創立された企業。
東京都千代田区に本社があります。
1925年にギルソイドルーフィングの特許を公告して以来、建物を雨漏りから守るために防水材を提供し続けています。
アスファルト防水だけでなく、ウレタン防水材料や塩ビシート防水、床ビニルシートなどの製品を取り揃えているのが特徴。
田島ルーフィング株式会社が製造しているロフティーは天然石の砕石粒が用いられているアスファルトシングルです。
年数の経過と共に大粒に砕いた天然石の風合いを楽しめます。
耐用年数は30年。
また、田島ルーフィング株式会社が製造しているシングルは数色の焼成彩色砂を混合配色することにより、深みのある色合いを与えています。
見る角度・距離・太陽光の当たり具合で見え方が変わります。
防汚性に優れた光触媒シリーズも存在するので、気になる方はチェックしてください。
ニチハ株式会社
ニチハ株式会社は1956年に設立された企業です。
愛知県名古屋市に本社があります。
お客様と地球に優しい環境づくりを使命と考え、商品・ビジネスモデルの開発・市場への提案・提供を実施。
事業内容として、窯業系外装材の製造・販売だけでなく、金属系外装材・ハードボード・各種建築材料の販売が挙げられます。
ニチハ株式会社が製造しているアスファルトシングルはアルマ。
アルマはラテン語で鎧を意味します。
耐久性に優れているだけでなく、軽量です。
原材料取得から廃棄までの過程における二酸化炭素の排出量が少ない点がポイント。
環境保護に関心のある方はアルマを選択肢に入れるか検討してはいかがでしょうか?
カラーバリエーションは以下の通りです。
- ブラックAR
- グレーAR
- グリーンAR
- キャメルAR
- ブラウンAR
旭ファイバーグラス株式会社
旭ファイバーグラス株式会社は1956年に創業された企業です。
東京都千代田区に本社があります。
「私たちは人と地球の未来のために、快適環境作りに貢献します」の企業理念の下、事業を展開。
グラスウール断熱材から自動車・電子・電機などの分野で用いられる素材まで手掛けています。
旭ファイバーグラス株式会社が製造しているアスファルトシングルはファイバーグラスシングルリッジウェイです。
ファイバーグラスシングルリッジウェイは2層構造とランダムな粒状彩色石のグラデーションカラーにより、立体感のある陰影を演出している点が特徴。
アスファルトとファイバーグラスマットで構成されているため、水分を含まないのに加え、釘穴シール性に優れている点もメリットに挙げられます。
標準仕様実験・強風仕様実験でも浮き・剥がれが起きていないです。
台風などによる被害を最小限に抑えたいと感じている方は一度チェックしてください。
また、複数のカラーバリエーションから選択できます。
ファイバーグラスシングルリッジウェイのカラーバリエーションは以下の通りです。
- デュアルブラック
- デュアルブラウン
- ハーバードスレート
オーウェンスコーニング
オーウェンスコーニングは1938年に創業された企業。
アメリカ合衆国のオハイオ州に本社があります。
オーウェンスコーニングジャパン合同会社が日本で設立されたのは1996年です。
世界37ヵ国において事業を展開。
アスファルトシングルだけでなく、グラスウール断熱材も製造しています。
また、鉄・木材・アルミニウムなどの代替となる複合材料に携わっている点も特徴の1つに挙げられます。
オーウェンスコーニングが製造しているオークリッジスーパーは、海外製品として初めて日本の防火試験に合格した屋根材。
高耐久ファイバーグラスマットを芯材とする2層構造からなります。
2層構造による凹凸が色調に変化を与えます。
アーマータブスーパーもオーウェンスコーニングが製造しているアスファルトシングル。
重量は約10.4㎏/㎡と軽量です。
粒状彩色石に金属をコーティングした対藻性能を持つ石を追加することにより、対藻性を向上させている点も特徴の1つに挙げられます。
後悔しないための屋根材の選び方
数ある屋根材の中から1つを選ぶ際、一体どのようなポイントをチェックしなければならないか気になっている方が多いのではないでしょうか?
屋根材を選ぶ際の主なポイントは以下の通りです。
- 耐用年数
- 単価
- 住宅のテーマ・コンセプトに適したデザインか
- 周囲の景観を損なわないか
- 重量は一体どのくらいか
- 防水性
- 防音性
- 断熱性
- 耐風性
ここでは、屋根材の選び方について解説します。
新築住宅の施工・リノベーション・リフォームを予定している方は一度チェックしてください。
耐用年数
メンテナンスの頻度を最小限に抑えたいと感じている方は耐用年数をチェックすることが重要。
定期的にメンテナンスを行っているかどうかだけでなく、立地条件や自然災害の有無などで耐用年数を超える前に屋根補修を行う場合があります。
単価
屋根材によって単価が変わってきます。
新築住宅の施工・リノベーション・リフォームのプランを立てる際、予算を意識しなければなりません。
住宅のテーマ・コンセプトに適したデザインか
住宅のテーマ・コンセプトに適したデザインかどうかも屋根材を選ぶ決め手。
新築住宅の施工・リノベーション・リフォームのプランを立てる際、一体どのような住宅で過ごしたいかについて家族・業者と相談してください。

周囲の景観を損なわないか
屋根に敷く屋根材のデザイン・色により、周囲の景観が損なわないかも選ぶポイントです。
新築住宅の施工・リノベーション・リフォームを行う前に周囲の建物に用いられている屋根材・外壁材・塗料などをチェックしましょう。
また、区市町村の景観条例を意識してください。
住宅の外観で周囲の景観を損なうことは、近隣住民との間でトラブルが発生するかもしれません。
長期にわたって住み続けるためにも、近隣住民とトラブルを起こさないことが重要です。
重量は一体どのくらいか
屋根材ごとに重量が異なります。
耐震性を向上させたい方は重量が軽い屋根材をチェックしてはいかがでしょうか?
防水性
防水性に優れているかどうかも屋根材を選ぶポイントの1つ。
住宅のメンテナンスを行う際、雨漏り対策を意識しなければなりません。
雨漏りによる被害を最小限に抑えたい方は防水性に優れた屋根材をチェックしてください。
防音性
外から騒音が気になる・生活音が漏れるのが心配などの悩みを感じている方が多いのではないでしょうか?
防音性に優れた屋根材を敷き、住宅の防音性を向上させることも重要です。
断熱性
断熱性も屋根材を選ぶポイント。
夏の暑さや冬の寒さを対策したいと感じている方は断熱材に優れた屋根材を敷くことをおすすめします。

耐風性
気になる屋根材を見つけた際、耐風性に優れているかもチェックしてください。
台風などで屋根材が飛ばされないようにすることも新築住宅の施工・リノベーション・リフォームを進めるポイントです。
まとめ
アスファルトシングルにおける後悔として、耐用年数が短い・石粒が落ちるなどが挙げられます。
過去の施工事例やアスファルトシングルのメリットなどを踏まえ、屋根にアスファルトシングルを敷くかどうか判断しなければなりません。
新築住宅の施工・リノベーション・リフォームをこれから予定している方は信頼できる業者に一度相談してください。
業者から適切なアドバイスを受けつつ、アスファルトシングルなどの悩みを解消することが重要です。




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